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『レースにもサイクリングにも役立つ集団走行講習会』 第三部・効率の良いローテーション編。

10月26日の業務日報・4ページ目

前回の投稿までは、集団走行と言っても先頭を固定した状態での話をしていました。
先頭の人の走力が高く、大きい空気抵抗に抗い続け牽き続けられるのであればそのままでもいいのですが、
集団走行の醍醐味は、空気抵抗を分担することによって、
ひとりでは出し続けられない速度域で走り続けられることにあります。

では、空気抵抗を分担するにはどうすればよいか?
その答えはローテーションです。

ということで、今回は効率の良いローテーションの方法について書いていきたいと思います。


第三部 「効率の良いローテーション」

① 先頭交替ができるタイミング
b0299252_2229291.png
すでに4度目の登場でおなじみとなる赤メット列車。
赤メットさんを先頭に、ここまでずいぶんと長い距離を走ってきました。
赤メットさんが空気抵抗にさらされ続けている陰で、後ろについている2人はまだまだサラ脚です。
しかしここまで長く空気抵抗と戦い続けてきた赤メットさんは、流石にちょっとしんどくなってきました。
そこでまだサラ脚の青メットさんに先頭に立ってもらって、少し休憩をしようと思います。
さあ、先頭交替の始まりです!

しかしちょっと待った!
本当にそのタイミングで先頭交替しても大丈夫ですか?


実は先頭交替しないほうがいいタイミングというものが2つ存在します。

まずは、後ろから車が来ているとき
ひとつ前の投稿で、左側に余裕のある走行ラインをとり、後方から車が来たときには速やかに左側に寄る様に書きました。
先頭交替をするとき、先頭から後方に下がる人は列車の左側のスペースを使って下がってゆくことになるのですが、
そうすると、後ろから車が来たときに列車全体が左側によることができません。
なので後ろから車が来そうな時には先頭交替は避けて、車をやり過ごしてから先頭交替をするようにしましょう。
そのためにも、列車後方の人は後方に注意を払い、車が来たら「くるまぁ~!」と大きな声で情報を発信しましょう。

続いて、左カーブに差しかかろうとしているとき
先ほども書きましたが、先頭から後方に下がる人が列車の左側のスペースを使って下がってゆくことになります。
左カーブの場合、イン側の左側を走ったほうが走行距離が短くなります。
もし左カーブで先頭交替を始めると、スピードを緩めて後方に下がる人がイン側を走ることになり、
列車がその人を追い越しきるまで余計に時間がかかってしまいます。
先頭交替では、それまで先頭を牽いていた人と列車が並走する形になりますが、
当然、並走する時間は短ければ短いほどより安全に走行ができます。
ということで、先頭交替したくても、目の前に左カーブが迫っていたら暫く我慢(笑)
カーブを抜けたら先頭交替を始めましょう。


② 先頭交替を始める合図
それではいよいよ先頭交替を始めたいと思います。
b0299252_2229291.png
まずは先頭を牽いている赤メットさんが、先頭交替の意思表示をします。
基本的に右手で「前にどうぞ~」というような感じのハンドサインを出す様にしますが、
列車のスピードが高く、ハンドルから手を離すと危ないときなどは、ハンドルを持ったまま肘をクイッと上げるようにします。
え~と、分かりにくいので画像を探してきました。
b0299252_1459266.jpg
静止画だと分かりにくいのですが、それまでまっすぐだった右肘を外側に開くように合図しています。
これは高梁ヒルクライムレース序盤に先頭交替をしているときのものですので、動画でも確認できます。

上の動画の1:30くらいから、しばらく先頭交替の様子が見れますので、よろしければ参考にしてください。

先頭交替を始める合図は後ろの人が分かればいいので、ハンドサインを出す余裕がなければ、
「先頭代わって!!」ってな感じで、声に出すのもありだと思います。


③ 斜め前に移動するイメージでどく
さて、合図を出したら後ろに下がっていくことになります。
しかしもちろん真後ろには後続がいますので、左の空いたスペースに寄ってから後退していくことになります。
ここで、先頭交替を速やかにするべく、ハンドサインを終えるや否や左に寄ろうとしてしまう人がいますが、
それはやめたほうがいいです。
なぜならば、万が一、先頭後退のタイミングで後ろの人の前輪が自分の後輪と重なっていた場合、
左に寄ろうとするとハスってしまって落車のリスクが高まるからです。
そうなると、最悪2番手以降が集団落車してしまう恐れだってあります。

では、どうするか?
b0299252_21574723.png
先頭から左によるのではなく、シッティングのまま1~2回ほど強くペダルを踏み込んで、
左斜め前へ移動してください。

そして一度、脚を完全に止めてスピードを緩め、最後尾へと後退を始めてください。

ここで注意が必要なのが、次に先頭を牽くことになる青メットさん。

「よっしゃー!俺の出番やで~!!」

これまで赤メットさんのお陰で脚を使うことなく走ってこられました。
ここからはいよいよ青メットさんの走力の見せ所!
ついつい頑張ろうとして加速してしまいそうになりますが、それはやめてあげてください。
加速すると後続が脚を使うことになりますし、今からスピードを緩めて最後尾に付こうとしている赤メットさんと
列車の速度差がつき過ぎて、赤メットさんが千切れてしまう恐れがあります。
それではこれまで頑張って長く列車を牽いてきた赤メットさんがあまりにも可愛そうすぎます(笑)

次に牽く青メットさんもスピードはキープ!
頑張るのであればスピードを上げるのでは無く、長い距離を牽くやり方でよろしくお願いします!



④ スムーズに最後尾につく方法

さあ、いよいよここまで頑張ってきた赤メットさんが先頭から解放されます。
b0299252_15341100.png
左に寄ったら脚を止めて、速やかに列車に追い越されるように速度差を作ります。
しかし速度差がつきすぎると、最後尾につくときに余分に再加速しないといけないので程ほどに・・・
列車とのスピード差は感覚的に2~3km/hあれば十分です。
あっ!でも安全のため、サイコンを見ちゃダメですよ~!
参考までに、僕の場合は次に先頭を牽く人が右に並んだ時点で止めた脚を再び回し始めて、
最後尾につく直前まで脚を軽く回し続けて列車との相対速度をキープするようにしています。

そして列車左側を下がり続けていよいよ最後尾。
今度は列車との相対速度を埋めるべく再加速をする必要があります。
b0299252_15351231.png

ここでは上の赤メットさんの様にならないように要注意です。
最加速のタイミングが遅れると、列車最後尾との車間が空いてしまい、
脚を使って空気抵抗と戦いながら列車に追いつかなければなりません。
せっかく空気抵抗を分担して脚を温存しながら走るための列車走行なのに、
これではなんのための列車走行か分かりませんよね。

こうならないためには再加速を始めるタイミングが重要です。
このタイミングを見極めるコツがひとつあるので紹介しますね。
b0299252_15382218.png
上の図では、赤メットさんの前輪と黄メットさんの後輪が重なる位置まで下がってきています。
この位置で列車との相対速度がなくなるように再加速を始めてください。
慣れないうちの練習では、最後尾の人が「最後尾で~す。」と早めに声掛けしてあげるとやりやすいです。

上の図の位置で一度列車と同じ速度にしてから、再度ジワジワと後退・・・
b0299252_15425335.png
そして最後尾につく、という流れで先頭交替をすると、脚を使わずに効率よくローテーションが完了します。


以上、効率の良いローテーションについての説明はおしまいです。
ちなみに、学校の自転車競技部では入部直後から数ヶ月間はミッチリとこの先頭後退練習をさせられるそうです。
これができないと先頭集団でのローテーションに加えてもらえないそうですね。
つまりはロードレースに参加するための必要最低条件となる技術とも言えそうですね。

普段のサイクリングでも、正しくローテーションを利用すれば、より速くより長く、そしてより楽に走り続けることができます。
是非、練習してみてください。


b0299252_15512927.jpg
この日は説明を終えてから、2班に分かれて5kmほどの周回コースをグルグルと回って実践練習をしました。
実践練習中、僕とコギコギさんはそれぞれの班の列車の様子を見ながらできていない部分を指摘して直したりするために
列車から外れて、列車最前列から最後尾までまるで牧羊犬の様に走り回っていました。
ひとりだけソロライド状態、かつペースも上がったり下がったりだったので脚がパンパンに・・・(;´ρ`) グッタリ

この後、特殊な練習をするべくはりまシーサイドロード経由で移動しましたが、
まだまだ元気な皆と一緒に走るのは結構キツく感じました。
それだけ列車走行は脚を温存できるということですね。

さて、次の投稿では特殊な練習について書いていきます。
場所を選んで行う必要のある練習なので、なかなか気軽にはできませんが、
レースに出る機会のある人ならやっておくべき内容だったので紹介しますね。
お楽しみに~♪

ここまで読んでいただきありがとうございます。
ブログの書き手も交替できればよいのですが・・・
誰かやり方知りませんか?

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by rynx04 | 2014-11-08 00:00 | 集団走行技術
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神戸在住。 「一般人」と「逸般人」のはざまで生きるロードバイク乗りの走行日記的ななにか。


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