シーズンイン直前、土壇場での気付き。
3月24日朝、僕は朝の通勤ラッシュの渋滞を抜け、トリガタワ旧道110kmコースに挑むべく、
JR竜野駅近くの駐車場に来ていました。
前日の東播磨ライドでは、追い込むつもりが無かったのに追い込んでしまい、脚にはかなりの疲労が残ったままでした。
いつもなら、そんなに追い込まなくても・・・と思うところですが、シーズンインを目の前にして、
僕はまだまだ僕自身の走りに納得がいっていなかったので、連日の高強度のライドをすることにしました。
「うわっ、脚が激重っ!!」
駐車場を出発して、揖保川沿いを走る道を北上し始めてペースアップ。
やはり前日のライドで縦踏みしていたらしく、特に太腿の表側に疲労が集中していて、
スタート直後だというのにほとんど踏めない状態・・・
これまで踏むことにより無理やり上げていた巡航速度も、当初は30km/hくらいが精一杯という状態でした。
「ホーホケキョ♪」
時折、春告鳥の別名を持つウグイスのさえずりが聞こえる。
その陽気やさえずりが僕には、
「ほらほら、春だよ!脚仕上げなきゃ間に合わないよっ!」
なんて急かす声にも聞こえて取れました。
つのる焦りと不安・・・上がらないスピード・・・
しかしここで無理に踏んでしまうと、トリガタワのヒルクライムまで持たないことは明白です。
それはスピードアップを求める僕の無意識が始めたことだったのでしょう。
ふとしたときにメーターを見ると、いつの間にか35km/h近いスピードが表示されていました。
太腿の表側は相変わらずの状態・・・風もそれほど吹いておらず、明らかに追い風っていうわけではない。
すぐに原因に気がつく。
後ろ乗りで働きやすい筋肉は、太腿裏側のハムストリングス。
これまで太腿の表側の筋肉を主に使って縦に踏んでいたペダリングが嘘の様に
ハムストリングスを使うことによってクルクルと軽く回すペダリングに変わっていました。
「これや!この感覚、戻ってきた!!」
『回るに任せるペダリング』と、自分で勝手に呼んでいます。
脚を脱力しててもクルクルと勝手に回るような感覚。
これこそがLSDトレ-ニング前に僕が持っていたペダリングの感覚でした。
重要なのはサドルに乗るお尻の位置。
できる限り後ろ乗りにして、手前で持っていたハンドルはできるだけ前の方を持ち前傾を深くする。
するとスピードは37km/hあたりにさらにアップ。
しかし前傾姿勢を長く保てない・・・
そんなときはサドルの座る位置を変えずにハンドルを持つ位置を手前にすると、楽に35km/h弱をキープできました。
完全に「乗れている」状態です。
ここでこれまでの「乗れていない」状態だった理由について、自分なりにまとめてみます。
LSDトレーニング中は強度が低くスピードも求められないために、
どうしても楽に長く乗れるアップライトな乗車姿勢になってしまいます。
そうすると、深い前傾姿勢を長い時間保つために必要な上半身の筋肉が使われず、筋力が弱ります。
そしてLSDトレーニングを終え、いざスピードを上げようと前傾姿勢を深くとると・・・
たぶん最初は後ろ乗りでハンドルを持つ手も前の方にできていたのでしょうが、
弱った筋力ではそのポジションを長く維持することができません。
そんな状態でハンドルの持つ位置を変えずにいると、サドル上のお尻の位置が徐々に前に前に移動してきて、
脚の遅筋の代表格であるハムストリングスが使いにくい前乗りのポジションになってしまう。
前乗りは脚の速筋の代表格である大腿四頭筋が発動しやすいポジションですから、
一応それなりのスピードを出すことができます。
それを良いことにスピードを維持しようとする僕は、ぐいぐいと縦に踏んでしまい大腿四頭筋は早々と売り切れ。
ヒルクライムまでに脚が終わってしまったり、ライド後半でジリ貧の走りを強いられてしまっていた・・・
ということみたいです。
前傾姿勢を保つ筋肉ができていないときは、サドルのお尻の位置をできるだけ後ろにすることを意識し続けて、
深い前傾姿勢がしんどくなったらハンドルを持つ場所を変えて、上半身の筋肉を休ませる。
休み終わったら再び深く前傾姿勢をとるようにして、徐々に前傾姿勢に体を慣らしていけばいい。
ここ1ヵ月ほど取り組んでいた、LSDトレーニングで一度落ちた走力を回復させる追い込み練。
その中で、僕は脚の筋力を回復させることのみに集中してしまっていました。
しかしそれは間違いです。
脚の筋力を効率よく使える正しいフォームを取り戻すことにも注意しなければならなかったのです。
図らずも今回のトリガタワライドで、序盤にそのことに気が付くことができました。
前日の疲れで、大腿四頭筋は長くは持たない・・・
この後には、そんな状態で挑むトリガタワ旧道ヒルクライムが控えています。
気付きを生かして徹底して後ろ乗りを意識して、実際に僕の走りはどう変わったのか?
次回に続く~♪
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