介錯人に絶対服従。
「このあいだはどうも。」
「あ~っ!あのときの!!!!」
レース開始からちょうど3時間が経ったころ、先頭集団で粘っていた僕は、とある選手から声をかけられました。
最初は誰か分からなかったのですが、その笑顔を見てその方が誰であるのかを思い出しました。
恐怖の思い出と共に・・・
あれはエンデューロレースから遡ること2週間。
僕はOCKサイクリングin雲海に参加し、実力試しのタイムアタックを行っていました。
中盤のアップダウン区間を過ぎて、高速巡航区間で向かい風と闘っていたとき、
僕はMTBに乗った方に圧倒的なスピード差で抜かれてしまいました。
その方とは次の交差点での信号待ちで、二言三言、言葉を交わして写真を撮らせてもらったのですが・・・
まさかのレース中に再会!!
驚きのあまり、失礼ながら思いっきり指を刺してしまいました(笑)
「これはヤバイ・・・ヤバイぞぉ~!」
何がヤバイって、MTBでロードバイクを軽々と千切る人が隣にいるんですよ!!
そして僕と彼の初対面は、あのOCKサイクリングin雲海でぶち抜かれたシーン。
話は少しそれますが、人のイメージは初対面の3秒で決まるって言いますよね?
僕にとってその3秒は、MTBでロードバイクをぶち抜いていったあの瞬間のことなんですよ!!
彼に対する第一印象は絶対服従すべき存在。
犬だったら出会った瞬間、速攻で仰向けになってお腹を見せるようなもんです。
てな感じでヤバイんですぅ!!
「なんかすんません・・・」
なぜかいきなり謝る僕に、彼はあいまいな笑みを浮かべていましたね・・・
このとき僕は、とんでもなく場違いな場所にいるんじゃないか・・・なんて考えていました。
MTBでぶち抜かれたときに、あの人がロード乗ったらどんんだけ速いんだ!?って思っていました。
その答えが今、目の前にあるんです。
もう先頭集団についていくのがやっとな状態の僕に対して、明らかに余裕のありそうなその表情。
間違いなく圧倒的実力差がある方と同じ集団で走っているなんて・・・
そんな風に頭の中でグルグル考えていると、第一コーナーの上りが終わる辺りで、
いつの間にか先頭集団の最後方までポジションが落ちていました。
しかも集団との速度差ができていました。
失速です。
「あっ!踏まなきゃ!!」
スタートから3時間が経過し、背中のだるさはピークに達し、もはや最後の集中力でなんとか持ちこたえている状態。
その最後の集中力もまさかの再会で途切れてしまったのでしょう。
「ダメだっ!脚が回らない!!」
ここで先頭集団と10mほどの差が開いてしまいました。
ここからヘアピン手前までは下りなので、なんとか追いつこうと、出しうる限りの力でペダルを踏む・・・
しかし空気抵抗が邪魔をして思うように追いつけません。
ならばと思い、下りでついた勢いをそのままに、早めにダンシングに移行してヘアピンの上りを駆け上がる・・・
グイグイと加速して、あっという間に先頭集団の最後尾が近づいてゆく。
ここで先頭集団の尻尾をつかんだ・・・と思いました。
しかしダンシングによる無理な加速で僕はもうすでに限界・・・
結局、直後のバックストレートでの先頭集団の加速についていくことができず、
ここで僕の先頭集団での闘いは終わってしまいました。
「住友はこのままゴールまで先頭集団に乗り続けられるんじゃないか・・・」
その頃、ホームストレートの黄色い声援隊の中ではそんな楽観的な考えがあったそうです。
僕が声をかけられたのはホームストレート上。
「あ~っ!あのときの!!!!」
と、指を刺して声を上げた姿を目撃して、まだまだ余裕そうだな・・・なんて思ったそうです。
いいえ、余裕なんてありませんでした!
むしろあれは止めを刺された瞬間です!!!
あのお方は、先頭集団で苦しんでいた僕の介錯人だったのさ~
ということで、声をかけられた次の周回では先頭集団が見事に千切れてホームストレートに戻ってきました。
千切れてから一周ごとに繰り広げられるジェスチャーによる伝言(笑)
これまで張り詰めていた緊張の糸は完全に切れてしまいました。
それでもゴールまでは手を抜かず、なんとか1周6分台を保って最後まで走り続けました。
秋のエンデューロでは先頭集団から千切れてからは、まさに「地獄の時間帯」でしたが、
今回は、心肺能力にはまだまだ余裕があったので、比較的ラクに走り続けられました。
途中、秋のエンデューロで一緒に列車を組んだ方を見つけて話しかけてみたり、
ビアンキ連合軍「チーム☆ビアンキスタ」(只今命名)を結成してみたり・・・
最後はあと20秒ほどあればもう1周できたのですが、力及ばずコントロールラインを過ぎる直前に4時間が経過・・・
さあ!気になる結果は!?
ごめんなさい・・・ここで今日は力尽きました~><
ここまで読んでいただきありがとうございます。
どこまで引っ張るねん!?
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心肺には余裕があったので、しゃべったりするのは問題なかったのですが、上半身の筋肉の売り切れで踏めない=急加速に対応できない状況でした。
秋のエンデューロでは見ててドキドキするような走りをお見せしたいです!
おもしろ〜い!!!!!
外からは見えない心理状況もまた奥深くて、
まるで小説を読んでるようです (*-ω-人)
こんなに楽しめるんだったらまた応援に行かなきゃね〜☆
住友さん共々先頭集団にいる時もすごかったのですが、
切れてからも前を通るたびにおもしろいことしたり言ったり、
ほんと楽しませていただきました。
こちらこそありがとうございました(^^)/
それでも6分台のラップとは、さすがです。
チームで出てたのに、最後は8分台まで落ち込んだ私とは脚が違いますね(^^ゞ
やっぱし一緒にアワイチは無謀かしら(笑)
でも、19日が月曜で私はお休みなんですが、いかがですか?
褒めすぎですよ。
僕は褒められると失敗するタチなので要注意です。
でも楽しんでいただけて嬉しいです♪
19日、是非ご一緒しましょう!
あとで非公開コメントで連絡先送っときますね。